ごあいさつ

 相模湖は昭和22(1947)年の相模ダムの完成に伴ってできた人造湖で、現在も神奈川県各地に上水道・工業用水・電力等を供給しております。相模湖漕艇場は、昭和28(1953)年の開設以来、神奈川県におけるボート競技の拠点としての役割を果たして参りました。昭和30(1955)年の第10回・平成10(1998)年の第53回国民体育大会のボート競技会場になったほか、昭和39(1964)年の東京オリンピックではカヌー競技の会場となったことでもよく知られております。

 神奈川県ボート協会の設立は昭和25(1950)年にさかのぼりますが、平成18(2006)年からは特定非営利活動法人となり、神奈川県から委任を受けて神奈川県立相模湖漕艇場の管理運営を行わせていただいております。

 法人としての本協会の目的は「ボート競技の普及・競技水準の向上」、「ボート人口の増大・競技の振興を図る」、「県民の健康維持や生涯スポーツの発展に寄与する」ことであります。

 この目的を達成するために、協会では総務部・事業部・強化部・審判部・施設部の業務組織を設け、「ボートの普及・振興」、「競技大会の開催・運営・支援」、「選手強化・国民体育大会への選手派遣」、「審判の派遣・育成」、「ボート施設の管理・運営」などの事業を行っております。

 開設当初の相模湖2000メートルコースは、老朽化が進み長らく使用できない状態になっておりましたが、念願かなって、令和元(2019)年6月に日本ボート協会から新たにB級2000メートルコースとして認定を受けました。神奈川県をはじめ関係各位のご尽力に心から感謝申し上げます。

 また2019年7月30日から8月5日にかけて、世界ジュニア選手権に参加するカナダジュニアクルーが相模湖で事前キャンプを行いました。これは2020年の東京オリンピックに参加するカナダナショナルクルーのテストキャンプとしての性格も持っており、来年はさらに多くの選手が海を越えてやってまいります。これと共に今後相模湖には日本国内からもますます多くのクルーが集まってくるものと期待しております。これも地域の皆様のご理解とご協力があってのことと感謝いたしております。

 協会といたしましては、今後とも神奈川県、相模原市、相模湖周辺の地域社会の皆様と良好かつ密接なパートナーシップを築きつつ、相模湖でのボート競技がますます盛大に行われるよう、一層の努力をしてまいりたいと存じます。

特定非営利活動法人 神奈川県ローイング協会 会長  野津 将史